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hkmaroのブログ

読書の感想など

狐火の『27才のリアル』で泣く

昨日はTSUTAYAに行った。音楽CDを借りた。
・プラスティックトゥリーの『ゲシュタルト崩壊』を借りた。プラトゥリは本当に良いバンドだ。本当はアルバム集めたりライブに行ってみたりしたいが、アルバム多すぎてどれから聞けばいいかわからない。しかもCD屋に行ってもベスト盤ばっか置いてあるような気がする。しかもよしんば曲を覚えてライブ行っても女性ファンばっかりで男が行ったらかなり場違いな感じになるに違いない。なので今後一生ライブには行かないだろう。
・Deerhunterの『Halcyon Digest』をかりた。こういうバンドの輸入盤がTSUTAYAに置いてあるというのがすごい。しかも郊外のベッドタウンのTSUTAYAにだ。時代の流れを感じる。
School Food Punishmentの『Prog-Roid』を借りた。このバンドは活動休止したらしいが、なかなかよい。特にボーカルの人の歌声がよい。こういう鼻声っぽい声が好きだ。曲は、プログレっぽいのはいいんだけど、ドラムの音がメタルなのが萎える。萎えるというか、プログレ的にこの音はダサい。もう少しアニソン臭さを削ってテク重視のスタイルに変えれば非常に良いバンドになると思うのだが。
・そして狐火の『27才のリアル』をかりた。これはすごい。TSUTAYAがヒップホップ特集を組む気持ちもわかる。

27才のリアル

27才のリアル

最近、夜勤のアルバイト始めて
職場の先輩方は皆TVゲームの話に夢中で
俺はあまりTVゲームを知らなくて会話に混ざれなくて
TVゲームが日本語ラップだったら良かったのにと心の底から
願ったそしたらすぐ仲良くなれるのに
気付くと人と仲良くなる手段でさえヒップホップにすがりつく
いやもともとこれしかなかったのかも

余人のヒップホップ観を一曲目ド頭から覆す。また、7曲目「コンクリート」から、

サカキバラセイトを産んだのは社会の中にあって家の中にある
少年の手の中の凶器は元々父と母の腕の中にあった

Your be LONG もう遠ざかる時代
同じ空気吸って息をしていた
Your be LONG もう遠ざかる時代
手の中の懲役手のひらの極刑

この同時代性。わけわからない社会とヒップホッパーの自我がぶつかる感じがすごい。その延長線上に表題曲の「27才のリアル」もあるだろうと思う。

でも一番私が良いと思ったのは、「H.I.V(ヒトアイウィルス)」という曲だ。余命一ヶ月のナントカすれすれのメランコリーが、大量の言葉の奔流でねじ伏せられる。よく聞いてみると詞も何言ってるのか実はよくわからないのだが、よくわからないのに感動するというこの感じがすごい。単純に音に意味が乗っているから良い、というわけでもないのである。ラッパーという主体が音に乗っているような感じがして、そのこと自体が詞の持つ意味を超えて、別の意味を聞く者の耳に伝達する。例えるなら、筋肉少女帯の「戦え! 何を!? 人生を!」みたいな感じ。

ジャケットもかっこいい。このジャケットも、いわゆるヒップホップの雰囲気と違って、こういうのはむしろ凛として時雨とかそういうちょっとビョーキなバンドのCDに使われてそうな感じだ。こういうとこにも同時代性を感じる。